秋の不調は自律神経の乱れかも?「なんとなく、だるい」を鍼灸で解決

9月も後半に入り、10月の気配を感じる季節となりました。 特に今年は台風が多く、低気圧による体調不良を訴える方が増えています。当院でも、「なんとなく体がだるい」「気分が沈む」「咳が出やすい」といった不調を感じる患者さんが、この2週間ほどで非常に増えています。

日々の施術では、首や肩こり、腰痛などを主訴に来院される方がほとんどですが、お話を伺うと、そもそも体全体の調子がすぐれないという方が少なくありません。

なぜ、この時期に体調不良が増えるのでしょうか?

秋の不調、それは自律神経の乱れが原因かもしれません

秋に体調不良が増えるのは、実は自律神経の乱れと深く関係しています。

1. 気温・気圧の変化 日中はまだ暑さが残りますが、朝晩は冷え込むようになり、この大きな気温差に体がついていけず、体温調節がうまくできません。これが自律神経に大きな負担をかけてしまうのです。

2. 夏の疲れの蓄積 今年の夏は特に暑かったですよね。強い紫外線や、冷たい飲み物・食べ物の摂りすぎによる胃腸のダメージが、秋になって表面化していると考えられます。

3. 乾燥 空気が乾燥し始め、喉や鼻の粘膜が弱ることで、咳や鼻水が出やすくなります。こういった症状は東洋医学的にも「肺」という機能に属します。

これも自律神経のバランスを崩す一因となります。

自律神経の調整に鍼灸が有効な理由

自律神経には、活動モードの交感神経と、休息モードの副交感神経があり、このバランスがとても重要です。東洋医学の考え方では、まるで陰と陽のような関係と捉えられます。

鍼灸は、ツボを刺激することでこのバランスを整え、体本来の自己回復能力を高めます。これこそが、鍼灸治療が自律神経の調整に優れている理由です。

鍼灸師がおすすめするセルフケアとツボ

自宅でできる簡単なセルフケアとしてもツボ押しはおすすめです。今回は、私が特に施術で活用するツボをいくつかご紹介します。

  • 側頭部のツボ
    • 角孫(かくそん)率谷(そっこく):この2つのツボは、低気圧による頭痛がある方に特におすすめです。特に角孫は少し痛みを感じやすい箇所なので、優しくマッサージしてください。
  • 腕のツボ
    • 曲池(きょくち):喉の症状に効果的です。
    • 内関(ないかん):体調全般を整え、メンタル的な不安感にも良いとされています。
  • 足のツボ
    • 太衝(たいしょう)復溜(ふくりゅう):太衝は足の甲にあり、ストレス緩和に役立ちます。復溜は足のむくみや、体全体の巡りを良くするのに効果的です。

日々のセルフケアも大切ですが、ついついオーバーワークになりがちなこの時期だからこそ、無理せず休むことも重要です。そして、セルフケアだけでは追いつかない不調には、ぜひプロの力を頼ってください。

「なんとなくの不調」を鍼灸で解決しませんか?

秋の不調を「季節のせいだから」と我慢していませんか? 鍼灸治療は、なんとなく感じている不調の根本にアプローチし、心身ともに健康な状態へ導くことを得意としています。まだ鍼灸を体験したことがない方も、最近ご無沙汰の方も、この機会にぜひ一度、心と体を整える時間を作ってみてはいかがでしょうか。

何かご不明な点や、さらに詳しく知りたいことがあれば、いつでもご相談ください。