秋の乾燥に負けない!喉と肌を潤す、東洋医学の3つのセルフケア
秋が深まり、空気が澄んで気持ちのいい季節になりましたね。 その一方で、朝起きたときに喉がカラカラだったり、お肌の乾燥が気になったりしていませんか?
実はその不調、この季節と深く関係しているかもしれません。
▼ なぜ秋は乾燥するの?東洋医学で考える「秋」と「肺」
東洋医学では、秋は「燥邪」、つまり乾燥が身体に影響を与えやすい季節と考えます。
そして、私たちの身体でその影響を真っ先に受けるのが「肺」です。
東洋医学でいう「肺」は、呼吸をするだけの器官ではありません。皮膚や喉、鼻の潤いをコントロールする、いわば『全身の加湿器』のような大切な役割を担っています。 秋の乾燥した空気によって「肺」がダメージを受けると、この加湿器のパワーがダウン。その結果、喉やお肌の乾燥といった症状に繋がってしまうのです。
では、どうすれば良いのでしょうか?今日からできる簡単なセルフケアを3つご紹介します。
▼ セルフケア①:食事で内側から潤す「潤肺(じゅんぱい)」
まずは、肺を潤す「潤肺(じゅんぱい)」作用のある食材を食卓に取り入れましょう。 東洋医学では「肺」の色は「白」。そのため、白い食材がおすすめです。
- 大根、れんこん、山芋
- 豆腐、白ごま など
特に旬の果物である「梨」は、肺を潤す代表格です。みずみずしくて美味しい日本の梨は、この時期にぴったりのデザートですね。
▼ セルフケア②:ツボ押しで身体のスイッチをONに
身体の外側からのケアとして、ツボ押しも効果的です。
- 尺沢(しゃくたく): 肘の内側にあるツボ。肺を潤し、咳や喉の痛みを和らげます。
- 合谷(ごうこく): 手の甲にある万能ツボ。顔まわりの血行を促し、肌の乾燥にも効果が期待できます。
痛気持ちいいくらいの強さで、5秒ほどゆっくり押してみてください。
▼ セルフケア③:カギは「深い呼吸」。丹田を意識しよう
デスクワーク中など、集中していると呼吸が浅くなっていませんか?時には呼吸が止まっている方もいらっしゃいます。 浅い呼吸は「肺」の働きを弱めてしまいます。
気づいた時に、おへその下にある「丹田(たんでん)」にそっと手を当てて、深呼吸をしてみましょう。 お腹や肋骨がゆっくり動くのを感じながら、新鮮な空気で身体を満たすイメージで行うのがポイントです。
▼ まとめ
季節の変わり目は、心と身体がゆらぎやすい時でもあります。 今回ご紹介したセルフケアを続けても改善しない、咳が続くといったお悩みがありましたら、我慢せずにぜひ一度ご相談ください。
鍼灸治療は、身体の根本から潤いバランスを整えるお手伝いができます。一緒に健やかな秋を過ごしましょう。