【鍼灸師が深掘り解説】在宅ワーカーを悩ませるVDT症候群の正体とは?

こんにちは!横浜明堂鍼灸院の石尾です。

在宅ワークやデスクワークが中心の毎日、本当にお疲れ様です。

「夕方になると目の奥が重い…」 「何をしても首や肩のこりが取れない…」

その不調、単なる疲れではなく「VDT症候群」かもしれません。 今回は、多くのデスクワーカーを悩ませるこの症状の正体を、東洋医学の視点から深掘り解説します。

まずはチェック!VDT症候群の3つのサイン

VDT症候群の症状は、目・体・心の3つに現れます。

目の症状 眼精疲労、ドライアイ、かすみ目、視力低下

体の症状 慢性的な首・肩こり、緊張型頭痛、背中の痛み

心の症状 イライラ、不安感、集中力の低下、不眠

「いつものこと」と見過ごしがちですが、これらはあなたの体が発する危険信号です。

なぜ起こる?東洋医学で考える2つの根本原因

鍼灸では、VDT症候群の根本原因を以下の2つと考えます。

原因 筋肉の緊張による「気血」の滞り

人間の頭は体重の約15%もあると言われ、スイカ1個分ほどの重さです。その重い頭をPC作業の前傾姿勢で支え続けることで、首や肩の筋肉は常に緊張状態に。 この緊張が血管を圧迫し、東洋医学でいう**生命エネルギーである「気」と「血(けつ)」の巡りを悪くしてしまいます。**脳や目に栄養が届かず、老廃物が溜まることで、痛みや疲労として現れるのです。

原因 心身のアンバランスを招く「陰陽」の乱れ

東洋医学には、心身の状態を「活動モード(陽)」と「休息モード(陰)」のバランスで捉える**「陰陽」という考え方があります。 本来、日中は「陽」、夜は「陰」に切り替わるべきですが、現代では仕事中も休憩中もスマホやPCを見続け、常に脳が興奮した「陽」の状態に偏りがち。これが自律神経の乱れとなり、「休んでいるはずなのに疲れが取れない」**という状態を生み出します。

鍼灸治療だからこそできること

鍼灸治療は、この2つの根本原因に直接アプローチできるのが大きな強みです。

アプローチ 深層筋へ直接届かせ、「気血」の巡りを改善

マッサージでは届きにくい、凝り固まった首の深層筋。鍼治療なら、この凝りの震源地に直接アプローチし、緊張を芯から緩めることができます。滞っていた「気血」がスムーズに流れ出すことで、目や頭がスッと軽くなる感覚が期待できます。

アプローチ「陰陽」のバランスを整え、心身をリラックスモードへ

鍼灸には、高ぶった交感神経(陽)を鎮め、心身を休息モードにする副交感神経(陰)を優位にする働きが科学的にも認められています。施術中に眠ってしまう方が多いのはこのためです。 乱れた自律神経(陰陽)のバランスを整えることで、睡眠の質が向上し、体が本来持つ**「回復力」**を高めます。

まとめ:そのつらさ、諦めないでください

「デスクワークだから仕方ない」と、慢性的な不調を諦めていませんか? その症状は、鍼灸というアプローチで改善できるかもしれません。

当院では、一人ひとりの体の状態を丁寧に見極め、あなたに合ったオーダーメイドの施術で、つらいVDT症候群からの解放をサポートします。 どうぞお気軽にご相談ください。