【症例報告】デスクワークと秋の低気圧による「つらい頭痛・肩こり」が改善した30代女性のケース

【頭痛・肩こり】長年のデスクワークと低気圧による不調に悩んでいた30代女性

秋が深まり、台風など天気が崩れやすいこの時期、「頭痛や肩こりがいつもよりひどい…」と感じる方はいらっしゃいませんか?

今回は、長時間のデスクワークによる不調と、秋の気候変動による「低気圧性の頭痛」の両方にお悩みだった患者さんの改善例をご紹介します。

1. 患者さんのご紹介

今回ご紹介するのは、Aさん(30代・女性)です。デスクワーク中心のシステムエンジニアとして、日々お忙しく働いていらっしゃいます。

2. 来院時のお悩み(主訴)

Aさんが最もお困りだったのは、以下の2つの症状でした。

  • デスクワークによる症状: 長時間パソコンと向き合うことで、午後になると肩が石のように固まり、眼精疲労から締め付けられるような頭痛が起こる。
  • 季節・天候による症状: 特に秋、台風などで低気圧が近づくと、頭痛や肩・首こりが悪化。疲労感が抜けず、睡眠時間は長いのにスッキリ起きられない。

「市販の鎮痛剤(ロキソニンなど)を飲んでいますが、だんだん効かなくなってきて…。今まで試したことがない鍼灸で、この状態を何とかしたい」との思いでご来院されました。

3. 来院までの経緯

Aさんは、これまでにも整体やマッサージに通われていましたが、その場しのぎで根本的な改善には至らなかったそうです。整形外科では「ストレートネック」と診断され、湿布や痛み止めを処方されましたが、やはりスッキリとはせず、今回初めて鍼灸治療を受けてみようと決意されました。

4. 当院での見立て(初診時の状態)

問診でのお話 頭痛・肩こりの他に、眼精疲労、寝つきの悪さ、そして「たくさん寝ても疲れが取れない」という睡眠の質の低下を自覚されていました。お仕事柄、常に緊張状態にあることも伺えました。

お身体の状態 脈を診させていただくと、少し弱々しい印象を受けました。また、お腹に触れると少し硬さがあり、東洋医学的にみて全身の血(けつ)の巡りが滞っている「瘀血(おけつ)」の状態が考えられました。

特に、首から背中にかけては筋肉がガチガチに緊張しており、これが血流をさらに悪化させ、頭痛や疲労感の大きな原因になっていると判断しました。

5. 施術方針と内容

施術方針 Aさんとお話しし、以下の2つを目標とした施術計画を立てました。

  1. 直接的なアプローチ: まずは施術の前後で効果を実感していただけるよう、首・肩の筋肉の緊張を鍼でしっかりと緩める。
  2. 根本的なアプローチ: 全身の血流を改善し、自律神経を整えることで、低気圧にも影響されにくい身体作りを目指す。特に、消化器系や水分代謝に関わる「脾(ひ)」の働きを整えることを重視しました。

また、施術後の良い状態を維持するために、ご自宅でできるセルフケアを一緒に見つけていくこともお約束しました。

施術内容

  • 頭部・顔面部への鍼: 眼精疲労と頭痛を和らげるため、こめかみの「太陽(たいよう)」や「印堂(いんどう)」といったツボに鍼をしました。また、自律神経を整える頭頂部の「百会(ひゃくえ)」にもアプローチしました。
  • 首・肩への鍼: 最も凝りが強い首と肩には、少し深めの鍼を使い、筋肉の深層にアプローチしました。Aさんは鍼治療が初めてでいらっしゃったので、独特の緊張を感じさせないよう、常に声をおかけし、心身ともにリラックスした状態で受けられるよう細心の注意を払いました。

6. 経過と結果

初回の施術後、Aさんからは**「頭がスッキリして、重かったのが嘘のように楽になりました!」**と、とても晴れやかな表情でご感想をいただきました。

一度の施術で症状が完全になくなるわけではないこと、そして良い状態を維持するためには、身体の根本的な改善が必要であることをお伝えしました。今後は、ご自宅でできる簡単なストレッチや運動習慣を取り入れながら、体質改善を目指して治療を続けていく予定です。

7. 担当鍼灸師からのコメント

Aさんのように、デスクワークによる慢性的な緊張と、天候の変化による自律神経の乱れが重なると、つらい頭痛や倦怠感を引き起こしやすくなります。

鍼灸治療は、凝り固まった筋肉を直接緩めるだけでなく、血流を促進し、乱れがちな自律神経のバランスを整えることで、身体が本来持っている「治る力」を引き出します。

「マッサージに行ってもすぐ元に戻ってしまう」「薬を飲み続けたくない」 もし、あなたも同じようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ一度、鍼灸治療という選択肢を考えてみてください。私たちが全力でサポートさせていただきます。

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