白露の季節

早朝の空気に、秋の気配を感じるようになってきましたね。暦の上では本日9月7日頃から「白露(はくろ)」の時期を迎え、本格的な秋が始まります。といっても、まだまだ日中は暑い日も多いので、すぐに秋という実感は湧きにくいかもしれませんが、季節は少しずつ移り変わろうとしています。

さて、これからの季節を考える上で「乾燥」がひとつのテーマになります。夏の疲れが今頃になって出てくる「秋バテ」や、喉のイガイガ、肌の乾燥などを感じ始める方が増えています。実はこうした不調は、体が季節の変化に順応しようとしているサインかもしれません。

今回の記事では、東洋医学の観点から、この時期を健やかに過ごすためのヒントをご紹介いたします。

東洋医学において、秋という季節は「肺」と深いつながりがあるとされています。「肺」と聞くと呼吸をする臓器というイメージが強いですが、東洋医学ではもっと広く、呼吸器系全般や鼻などの粘膜、さらには上半身の皮膚の働き(毛穴の開閉など)もコントロールしていると考えられています。

そして「肺」は、乾燥を非常に嫌う臓器です。空気が乾燥してくるこの時期に、喉や鼻にダメージが出たり、鼻づまりが起きたりする方が増えるのはこのためです(私も少し鼻が詰まっています)。

また、少しデリケートな話になりますが、「感情」も関係しています。夏が終わり秋になると、なんとなく物悲しく寂しい気持ちになることがありますが、これも東洋医学では、秋は「哀しみ」の感情と結びついているためとされています。 特に現代では、夏にエアコンの効いた環境で過ごすことが多いため、空気が乾燥し粘膜がダメージを受けやすい、というケースも多く見られます。

この時期におすすめの食養生

養生には「白い食べ物」がおすすめです。 この時期は、なんといっても梨ですよね。私も梨が大好きです。意外に思われるかもしれませんが、大根、れんこん、白ごま、豆腐、山芋などもおすすめです。

逆に、香辛料などの辛い物の摂りすぎには注意が必要です。夏には発汗を促すためにおすすめされることもありますが、秋に摂りすぎると体を乾燥させてしまうため、少し控めにするのが良いでしょう。

生活の中で体を潤すポイント

1. 深い呼吸を意識する デスクワークの方に特に多いのですが、パソコン作業に集中するあまり、呼吸が浅くなっていませんか?上半身の筋肉が硬くなり、首や肩が凝り固まっている方は、たいてい無意識のうちに呼吸が浅くなっています。 一息つく時に、ゆっくりとした深い呼吸をすることで、心身ともにリラックスした状態で仕事と向き合えるのではないでしょうか。

2. 睡眠をしっかりとる 夏は日照時間が長いため夜更かしをしがちですが、少しずつ日が短くなるのに合わせて、少し長めに睡眠時間を確保できると理想的です。

3. 「三つの首」を冷やさない 日中はまだ暑くても、朝晩は少しひんやりとしてきました。一枚羽織るなどして、「手首」「足首」「首」の三つの首を冷えから守ることは、養生の基本としてとても効果的です。

肺の働きを助けるおすすめのツボ

  • 合谷(ごうこく) とても有名なツボで、「美人のツボ」とも言われます。顔周りの症状を整えてくれる効果が期待できます。
  • 尺沢(しゃくたく) 私が臨床で多用するとても良いツボで、肺の働きを助けてくれます。

こうしたセルフケアをしても不調が続き、夏の疲れが取れないという方は、ぜひ一度、鍼灸治療もご検討ください。季節の変わり目は、どうしても体調を崩しやすいものです。私も秋になると、少し秋バテのようにお腹の調子が崩れることがありますが、そんな時はお灸や鍼で全身のバランスを整えることの重要性を実感します。

季節の変わり目にしっかりと体をケアして、厳しい冬を元気に乗り越えましょう。 実りの秋を心地よく過ごすために、東洋医学の知識がお役に立てば幸いです。

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修正案2(より簡潔に、要点を整理した修正)

秋の気配が感じられる季節となりました。暦の上では9月7日頃の「白露(はくろ)」から本格的な秋が始まります。日中はまだ暑さが残りますが、体は季節の変化を感じ取っています。

この時期の不調として「秋バテ」や喉・肌の「乾燥」が挙げられますが、これらは体が変化に順応しようとしているサインでもあります。今回は東洋医学の視点から、健やかな秋を過ごすためのヒントをご紹介します。

【秋と「肺」の関係】 東洋医学で秋は「肺」と深く関係する季節です。「肺」は呼吸器や鼻の粘膜、皮膚などをつかさどり、特に「乾燥」を嫌います。空気が乾燥する秋に、喉や鼻の不調、肌トラブルが増えるのはこのためです。また、感情面では「哀しみ」と結びつきがあり、物悲しさを感じやすくなるのも特徴です。

【秋の養生法:食事編】

  • おすすめの食材(白い食べ物): 梨、大根、れんこん、白ごま、豆腐、山芋など、体に潤いを与える食材を積極的に摂りましょう。
  • 控えたいもの: 香辛料などの辛い物は、体を乾燥させる原因になるため、摂りすぎに注意しましょう。

【秋の養生法:生活編】

  • 深い呼吸: デスクワークなどで浅くなりがちな呼吸を意識し、時々ゆっくりと深呼吸をして心身をリラックスさせましょう。
  • 十分な睡眠: 短くなる日照時間に合わせて、少し長めの睡眠を心がけましょう。
  • 体を冷やさない: 朝晩の冷え込みに備え、カーディガンなどで「首」「手首」「足首」を温めましょう。

【おすすめのツボ】

  • 合谷(ごうこく): 顔周りの症状の改善が期待できる万能のツボです。
  • 尺沢(しゃくたく): 肺の働きを助け、呼吸を楽にしてくれるツボです。

【おわりに】 セルフケアでも不調が改善しない場合は、鍼灸治療で全身のバランスを整えるのもおすすめです。季節の変わり目に体をしっかりケアし、実りの秋を快適に、そして来る冬に備えましょう。

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