年末の大掃除、気をつけて!この時期「ギックリ腰」が急増する理由と、プロが教える予防策
こんにちは横浜明堂鍼灸院の石尾夏海です。
12月も後半に入り、そろそろ年末の大掃除の計画を立てている方も多いのではないでしょうか。 ホームセンターでお掃除グッズを買い込んだり、準備をするのも意外と楽しいですよね。
ちなみに私は、使い古した歯ブラシで窓のサッシの間を掃除するのが毎年の恒例行事です。 あの隙間のホコリをかき出すのが快感なのですが…これ、私だけでしょうか?(笑)
さて、そんなお掃除シーズンが近づいてきましたが、実は私たち鍼灸師にとって、一年で一番ヒヤヒヤする季節でもあります。
それは、「ギックリ腰」で駆け込んでくる患者様が非常に多いからです。
普段の掃除なら大丈夫なのに、なぜ年末の大掃除だとギックリ腰が増えてしまうのでしょうか? 理由は大きく2つあります。
1. 寒さで筋肉がこわばっている
12月の寒さで血流が悪くなり、腰周りの筋肉はガチガチに硬直しています。 ゴムが冷えて硬くなっている状態で、急に引っ張ったら切れてしまいますよね?筋肉も同じで、冷えた状態で急に稼働させることで、筋肉が悲鳴をあげてしまうのです。
2. 普段しない動きが多い
高いところの窓を拭いたり、重い家具をずらしたり、床を雑巾がけしたり…。 大掃除は「非日常的な動作」の連続です。これが腰への大きな負担になります。
特に危険なのが、以下の2つの動作です。
- 物を持ち上げる時 ついつい横着して「中腰(ちゅうごし)」のまま持ち上げていませんか?これは腰への負担が最大級です。しっかりと深くしゃがんで、足の力を使って持ち上げるようにしてください。
- 高い窓の掃除 無理に手を伸ばして体を反らすと、背中や腰が「ピキッ」といってしまうことがあります。面倒でも脚立などを使いましょう。
ギックリ腰になってしまったら…
もし腰を痛めてしまった場合は、鍼灸治療がとてもよく効きます。 炎症を抑え、深部の筋肉を緩めることができるので、辛い時は我慢せずにお問い合わせください。
そして、私が患者さんにお勧めしている究極の予防策は、「腹筋(体幹)を意識すること」です。 お腹にグッと力を入れてコルセット代わりにしてから、掃除に取り掛かってみてください。
理想を言えば、普段から体幹を鍛えるトレーニングを日常生活に入れておけると、来年の大掃除はもっと楽になるかもしれませんね!
怪我なくお部屋をピカピカにして、気持ちよく新年を迎えましょう。

