来週はいよいよ3月3日。 日本では、女の子の健やかな成長を願う「ひな祭り」ですね。街中で華やかな段飾りや、美しい着物の人形を見かける季節になりました。

でも、この日は単なる「お人形の日」ではありません。 別名「桃の節句(もものせっく)」と呼ばれています。

なぜ「桃」なのか?

実は、昔から桃には特別な力があると考えられてきました。

日本でも馴染み深い、中国の物語『西遊記』の中でも、桃は非常に重要な果物として登場します。孫悟空が食べた「不老不死の力をもたらす果物」ですね。 もちろん、実際の桃を食べたからといって不老不死になるわけではありませんが、昔の人は桃に「邪気(悪いもの)を払い、生命力を与える力」を感じていたのです。

季節の変わり目と「邪気」

今はちょうど季節の変わり目です。 実は私自身、最近少し体調を崩していたのですが、東洋医学ではこの時期を「邪気(じゃき)が入りやすい時期」と考えます。

寒暖差で体が弱りやすい今だからこそ、昔の人は「桃のパワー」で体を守ろうとしたのかもしれません。

鍼灸師が教える「桃」の薬効

私たち鍼灸師にとって、桃はただの果物ではなく「薬」でもあります。 桃の種の中にある「桃仁(とうにん)」という部分は、実際に漢方薬として使われているのです。

この桃仁には、「滞った血を流して、巡りを良くする」という強力な作用があります。 特に女性特有の不調には頼もしい味方です。

  • 生理痛
  • ホルモンバランスの乱れ
  • 便秘

こういったお悩みには、桃仁が含まれる漢方がよく処方されます。「女の子の節句」に桃が選ばれているのは、こうした女性の体を守る意味も込められているんですね。

自分の体の声を聞く日に

ひな祭りといえば「ちらし寿司」が定番ですが、今年は少し視点を変えて、自分の体の声に耳を傾けてみませんか?

もし「なんとなく体が重いな」「巡りが悪いな」と感じたら、桃の節句の知恵を借りて、体を温めたり、鍼灸でメンテナンスをするのも良いかもしれません。

桃の花を眺めたり、桃のフレーバーティーでリラックスするだけでも、立派な「養生」になりますよ。

実は私も6月に生まれる二人目のこどもは女の子な気がするんですよ

来年はひなまつりも楽しめるかもしれませんね