啓蟄(けいちつ):虫も目覚める、春の本格的なスタート

少しずつ暖かさが増し、春の気配を感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。横浜明堂鍼灸院の石尾です。
さて、そろそろ「啓蟄(けいちつ)」と呼ばれる季節がやってきます。
日本には、一年を四季よりもさらに細かく24の期間に分ける「二十四節気(にじゅうしせっき)」という、美しい季節の捉え方があります。今回は、そのうちの一つ、3月上旬に訪れる「啓蟄」についてご紹介しましょう。
海外の方にお話しすると、少しびっくりされるかもしれませんが、「啓蟄」とは英語で直訳すると「Awakening of Insects(虫たちの目覚め)」という意味になります。
「啓」には「開く」、「蟄」には「土の中に閉じこもっている虫(冬眠している虫)」という意味があり、暖かくなって冬眠していた虫やカエルたちが、土の中から顔を出す様子を表しているんです。なんだか、可愛らしいですよね。
この時期を象徴するものとしては、桃の花や、強い南風である「春一番」が有名です。昔の農家の方々にとっては、この啓蟄が本格的な農作業を始める合図でもありました。また、「菰(こも)外し」といって、冬の間に松の木に巻いていたワラ(菰)を外す、日本の伝統的な害虫対策の風景が見られるのもこの時期です。
そして、春といえば美味しい食べ物もたくさんありますね。新キャベツや新玉ねぎ、新じゃがなど、甘みが強くて美味しいお野菜が食卓を彩ります。ふきのとうやタラの芽といった、春の山菜も美味しい季節です。春の山菜の苦みは、冬の間に溜まった老廃物を体の外へ出す働きがあるとも言われています。
啓蟄は、自然の小さな命の目覚めを通して春を感じる、日本らしい繊細な季節の捉え方です。
春の不調にはお気をつけください
東洋医学では、春は「肝(かん)」の気が昂りやすい季節と考えられています。気候の変化や、新生活に向けたプレッシャーなどで、自律神経が乱れたり、なんとなくイライラしたり、疲れが取れにくかったりすることはありませんか?
冬から春へと体が切り替わるこの時期は、人間もまた、土から出てくる虫たちのように、少しエネルギーを使う時期でもあります。
もし「なんだか調子が出ないな」と感じたら、無理をせず、ゆったりと過ごす時間を意識してみてください。当院の鍼灸治療で、心と体のバランスを整えるお手伝いをさせていただければ幸いです。(新しい美容メニューも着々と準備中です!)
皆さんは、どんなことで春の訪れを感じますか?ぜひ、次回の施術の際にお聞かせください。

