春風を詠んだ美しい詩と、邪気の入り口「風門」のケア

こんにちは。横浜明堂鍼灸院の石尾です。

3月も終わりに近づき、横浜も暖かい春の風を感じる日が増えてきた……と言いつつ、雨も多いですね。昨日も今日も雨模様ですし、来週の週明けも雨の予報みたいです。

さて、今回の記事では、まず一つの「漢詩」をご紹介したいと思います。 清の時代の詩人・袁枚(えんばい)が詠んだ『春風』という詩の一節です。

「春風如貴客(春風 貴客の如し)、一到便繁華(一到すれば 便ち繁華なり)」

これは、「春の風はまるで身分の高い大切なお客様のようだ。その風が吹けば、たちまち花が咲き乱れ、世界が華やかになる」という意味です。 まさしく春の風が命を吹き込み、野山にふわっと花が咲いて、色鮮やかな景色へと世界が変わっていく……そんな情景が目に浮かぶ、とても美しい詩ですよね。

しかし、詩の世界では良いものとして歓迎される春風ですが、実際の私たちの健康に関しては、少し厄介な存在かもしれません。

東洋医学では、自然界の気候変化が体調不良の原因になる時、それを「邪気(じゃき)」と呼びます。「六邪(ろくじゃ)」と言って6種類の邪気があるのですが、春は風が強い季節なので、この風に乗ってやってくる邪気を「風邪(ふうじゃ)」と言います。

この「風邪」が体に入り込む入り口になるのが、首と背中の間にある「風門(ふうもん)」というツボです。首を前に曲げた時に一番出っ張る背骨の、少し下にあります。

臨床的にも非常によく使うツボです。肩こりや首こり、特に頭痛の治療では、頭だけでなく首から肩甲骨の間あたりをしっかりとケアするのが大事だと、江戸時代の鍼灸書にも書かれているんですよ。この「風の門」である風門から、邪気が入るとされているんですね。

ですから、「もう春だから大丈夫」と思いがちですが、少し肌寒い時には、やはりネックウォーマーやマフラーなどをして首元を冷やさないようにした方が良いですね。

さて、我が家では来週からいよいよ息子の結伊が幼稚園に入園します。 足りないものを買い足すために自転車を走らせたりと、相変わらずバタバタです。お子さんがこれから幼稚園に入園するという親御さん、準備は想像以上にかなり大変だぞ、と私の実体験からお伝えしておきます(笑)。

皆さんも春風の心地よさを感じつつ、「風門」の戸締まりはしっかり行ってお過ごしくださいね。 首や肩のこわばりなど、春の不調を感じたら、いつでも当院にご相談ください。