30代の私が今感じる「壁」。一人の鍼灸師としての葛藤と本音

今回は完全に私個人の「日記」のような内容になります。ただ、個人で思いを込めてやっている鍼灸院だからこそ、今のありのままの現状をお伝えしようと思います。ご興味のある方は、少しだけお付き合いください。

鍼灸師として20代の多くを過ごし、これまでたくさんの方々の体を診る機会を得てきました。東洋医学を深く学び、それを日々の施術に反映させ、「少しでもより良い鍼灸師になりたい」という一心で駆け抜けてきた十数年でした。

しかし、ここ最近、少しだけ「壁」に当たっているのを感じます。

子育てと経営の両立、そして環境の変化

一つは、子育てと鍼灸院経営の両立が非常に難しくなっているという現実です。

実は現在、6年間運営してきた鍼灸院の店舗を手放し、シェアオフィスの一室を月極で借りて、なんとか「横浜明堂鍼灸院」を続けています。これは、今まで通ってきてくださる患者さんに、少しでも良い施術を提供できる空間を維持したいという思いで用意した場所です。

決して「やる気がなくなった」とか「辞めたくなった」というわけではありません。ただ、以前のように「ウワーッ!」と無我夢中で頑張り続けるような意欲が、今は少しだけ落ち着いてしまっている自分がいます。

経営者としてのセオリーと、技術者としての本音

正直な話、今の日本社会は少しずつ貧富の差が開いてきており、これからもその傾向は続くでしょう。

経営のセオリー(経営者としてのマインド)で言えば、ある程度高単価のメニューを作り、富裕層向けにビジネスを展開していくのが「勝ち筋」であり、そうすべきだということは頭では理解しています。

しかし反面、「一人の鍼灸師・技術者」としては、そういう区別でお客様を選別するようなことはしたくない、という強い思いがあるのです。だからこそ現在は、特別な高単価メニューを用意しつつも、そうでない通常のメニューもしっかり残すというスタンスで、自分なりのバランスを模索しながらやり方を探っています。本当に難しいですね。

鍼灸師から見た「これからの日本社会」への願い

少し愚痴のようになってしまいますが、私たちが望む「最良の社会」とはどのようなものでしょうか。

日本人全体の給料がしっかりと底上げされ、消費マインドがもう少し温まること。そして、就労時間の質や生産性が向上し、それ以外のプライベートな時間で「日々の疲れを癒すための選択肢」として、自然に鍼灸やマッサージが選ばれるような社会。それが一番理想的だと思っています。

今はまだ、インフレに対してお給料のベースアップが追いついていないと感じます。消費者物価指数は高止まりしているのに、根本的な余裕が生まれていない状況です。

もちろん、これが今すぐ「明堂鍼灸院の経営をどうこうする」という話ではありません。ただ、ここ最近はずっと、こうした社会的な苦しさや葛藤と付き合いながら、それでも鍼灸と向き合い続けているという意識があります。

当然、自分自身にも「まだまだやれていないこと」がたくさんあるのが原因だとは受け止めています。何度も言いますが、決して鍼灸を辞めるわけではありません。明堂鍼灸院はこれからもずっと続いていきます。

ただ、町の小さな鍼灸院の目線からも、「いい加減、社会全体がもう少し豊かになって、みんなの給料も上がってほしいなあ」と切に感じている今日この頃です。

とりとめのない記事になってしまいましたが、少しでも日本が良い方向に向かうといいなという願いを込めて、今回は筆を執ってみました。これからも、横浜明堂鍼灸院をよろしくお願いいたします。