夏のオススメホラー「天使の囀り」

こんにちは! 今日は鍼灸とはちょっと関係ないのですが、私のおすすめの小説をご紹介したいと思います。

これは完全に私の個人的な趣味なのですが、私はこういう暑くじめっとした梅雨の時期になると、ホラー小説を読むのが好きなんです。日本の梅雨の嫌な暑さを、ホラーでひんやりとやり過ごすというのはすごく好きですし、私以外にも同じような楽しみ方をしている方は多いのではないでしょうか。

そんな夏の時期に、私がすごくおすすめしたい小説が、貴志祐介さんの『天使の囀り(てんしのさえずり)』という作品です。

物語の冒頭では、ジャーナリストがとあるカルト集団のようなものに関わっていきます。最初は「カルト集団に対する恐怖」や、呪い・幽霊といった「オカルト的な怖さ」が主体なのかと思いながら読み進めることになります。

ところが、その謎の奥深くへと踏み込んでいくと、実はこの恐怖の正体はカルトやオカルトではなく、「バイオホラー」だったと気づくのです。未知の寄生線虫などによって人間の脳が乗っ取られていく…という、全く別の恐怖に変わっていく。この「恐怖の質の転換」がたまらなく良いんですよね。

その集団では、今まで何らかの恐怖症――例えばアラクノフォビア(クモ恐怖症)や、閉所恐怖症、高所恐怖症だった人たちが、「恐怖そのものを克服できる」というのが一つの教義になっています。ただ、それは単なる恐怖の克服ではなく、むしろ「抱いていた恐怖が、異常な快楽に変わってしまっている」という恐ろしい状態なんです。

最初は小さな違和感なのですが、それが少しずつ大きくなり、ある時「恐怖の正体」がガラッと変わった瞬間の、なんとも言えない「怖さが裏返る感覚」。この恐怖の演出において、作家の貴志祐介さんは本当に抜群に上手いです。

この小説を読んでいると、東洋医学に携わる者として、改めて「人間の脳や神経システムがいかに繊細なバランスの上で成り立っているか」を感じさせられます。

もちろん、この小説に出てくるような恐ろしいバイオホラーの出来事が、私たちの日常に実際に起こることはありません。しかし、長時間のPC作業や日々の過度なストレスが蓄積すれば、私たちも『天使の囀り』の登場人物たちのように、脳や自律神経のバランスを崩してしまうかもしれません。

「なんだか頭や体が重いな…」と感じたそんな時には、ぜひ鍼灸治療でゆっくりとリラックスタイムを過ごすことをおすすめします。乱れた自律神経を整え、脳を休ませてあげましょう。

私は小説の話をするのがすごく好きなので、本を読むのがお好きな患者様がいらっしゃったら、ぜひ施術の時にもいろいろとお話ししてくださいね。楽しみにお待ちしています!